紫外線が気になる時期!日焼け止めの使い方、選び方は大丈夫?
こんにちは!豚子です!
普段は皮膚科の看護師をしています。
さて、そろそろ紫外線が気になる時期になってきましたね。紫外線対策しなきゃ!・・・と毎年思うけれど・・・
「日焼け止めって種類がありすぎてどれを選んでよいのかわからない」
「化粧品でかゆくなりやすいから、日焼け止めはSPFが低いものを使うべき?」
「子供や赤ちゃんの紫外線対策ってどうしたらいいんだろう?」
皆さんはこんな疑問を持ったことはないですか?
それでは、紫外線全般の知識と疑問について解説していきます♪
目次
紫外線って何で体に悪いと言われるの?
皆さんは海や山などのレジャーで日焼けした経験はありますか?
天気の良い日にたくさん紫外線を浴びると、露出していた部分がヒリヒリしたり、水膨れになったりすることがあります。これは軽いやけど状態になっているのです。
これだけなら良いのですが、何年間も紫外線対策をせずに、紫外線を浴び続けるとシミやしわの原因になります。それから、皮膚癌になるリスクも高まります。
つまり、今は何ともなくても、後々困ったことになるということです!
正しい紫外線対策の方法は?
紫外線が最も強くなる時期は5~7月!真夏や残暑の時期よりも初夏の方が強いんです。
冬も紫外線量が0になるわけではないため、日焼け止めは年中使用していた方が良いと思います。
また、日焼け止めは2~3時間おきに塗りなおすようにしましょう!
クリームタイプの場合は朝、昼の2回塗りなおすくらいでも大丈夫です。
乳液タイプのものは汗で流れやすいため、ぬりっぱなしには注意です。
それから、100%紫外線をカットできる日焼け止めって存在しないんです。
なので、帽子をかぶる、日傘をさす、アームカバーや長袖の服を着る、マスクやサングラスをするといった物理的な防御も組み合わせるようにした方が良いと思います。
日焼け止めの選び方
肌が強い人や今まで皮膚がかゆくなった経験のない人は、どの日焼け止めを使用してもOKです。
ただし、こまめに塗ることを忘れないでくださいね。
それから、日常の買い物やおでかけではSPF20~30程度の日焼け止めで十分紫外線をカットできます。海や山などのレジャーではSPF50以上のものを使用するのが目安です。
肌が弱い大人の場合
安心できる3か条
1.「紫外線吸収剤フリー」または「ノンケミカル」と書いている。
2.クレンジング不要、石けんのみで落とせる。
3.低刺激、無香料、アルコールフリー、パラベンフリーと書いている。
以上の条件を満たす日焼け止めを使用するのが望ましいです。
3番はできればすべて書いてある方が良いと思います。
これまではSPFの数値が高いものは肌に負担になると考えられてきましたが、数値が高くても負担を軽減するように製品も見かけるようになりました♪
けれど、全ての製品がそのように工夫されているわけではないため、SPF20~30程度のものをこまめにぬる方が安心できそうです。
子供、赤ちゃんの場合
基本的には「肌が弱い人の場合」と同じ安心できる3か条を満たす日焼け止めを使用するのが安心です。
ただし、生後3か月未満の場合は日焼け止めを使用するのはおすすめできません。
この意見に関しては私個人の見解となるため、医療機関によって回答は異なるかもしれません。
おすすめできない理由としては、お母さんのおなかから、外の世界へと環境が変わったことで、生後半年までは皮膚の状態が極端に安定しない時期になるからです。
乳児湿疹って聞いたことありますか?自分の出す皮脂や汗でさえ刺激となり皮膚炎を起こしている状態です。
そんな状態の時に外部からも日焼け止めという刺激を加えると...かぶれてしまいます。患者さんの中でも、実際にかぶれてしまった赤ちゃんはいました。
「生後2か月から使える日焼け止め」という商品も見たことがありますが、私個人の意見としてはおすすめできません!
なので、生後3か月未満の赤ちゃんは、長時間太陽にさらされることのないように注意した方が良いと思います。
子供がいる患者さんからはよく「子供も日焼け止めって使った方が良いですか?」と聞かれることがあります。
結論から言うと、「した方が良いですよ。」とお答えしています。
子供の方が外でまっくろになって遊んでいたり、学校で体育があったり、中学生になれば外の部活に入ることもあったり・・・と紫外線にさらされる機会が多いのです。
その積み重ねで、特に30代以降はシミやしわに悩まされるんですね・・・。
将来のお子さんのことを考えると、是非UVケアは子供の頃から行うことをおすすめします♪
患者さんからよくある質問
Q1.SPFやPAって何のことですか?
A1.
そもそも紫外線にはいくつかの種類があります。
SPFはUVBを防ぐ効果を表す基準です。UVBは表皮(皮膚の一番外側)までしか届きませんが、肌に炎症を起こし、シミの原因になります。
PAはUVAを防ぐ効果を表す基準です。UVAは真皮(表皮より深いところ)まで届きシワやたるみの原因になります。
Q2.紫外線吸収剤って何ですか?
A2.
紫外線吸収剤とは、紫外線を吸収する成分のことです。この成分が、紫外線を吸収した際に化学反応が起こって分解されるしくみですが、この化学反応自体が肌に負担となる可能性があります。
「紫外線吸収剤フリー」と書かれている日焼け止めは「紫外線散乱剤」という成分を使用しています。
紫外線散乱剤とは、紫外線が肌に当たる前に反射させることで日焼けをブロックする成分のことです。