【水いぼ】子供の手足に赤いブツブツができました。
こんにちは!豚子です!
今日も皮膚科の看護師です(笑)
さて、暖かい日が続くようになりましたが、皮膚科では水いぼの子供が急増しております。
水いぼって聞いたことありますか?
お子様にこのようなできものがある場合は、水いぼについて学んでみましょう!
目次
水いぼって何ですか?
水いぼの正式名称は「伝染性軟属腫」といいます。
水いぼのウイルスが皮膚に感染することでおこります。
手の平と足の裏にはできませんが、その他の顔や体にはできることがあります。
少しかゆがる子供もいますが、ほとんどの場合は痛くもかゆくもないようです。
大人になると免疫力がついてうつらなくなりますが、小学校高学年くらいまではうつることがあります。
水いぼは増えること以外は特に体に悪影響はないため、緊急性はない病気です。
どんな治療をしますか?
治療方法は主に3つあるのですが、皮膚科の先生によって考え方が違うため、その病院によってけっこうバラバラです。
1.自分で治るのを待つ方法
自分の免疫力がつけば自然と治るため、この方法をとっている皮膚科もたくさんあります。ただし、何年も水いぼに対する免疫がつかず、100個や200個に増えてしまうこともあります。
2.つまみとる方法
医療用のピンセットでつまんでとる方法で、医師や看護師が行います。
そのままとってしまう皮膚科もありますが、痛みがあるため麻酔のテープ(ペンレステープ)を使用するところが多いです。
水いぼをピンセットでとると、ぷくっと少しだけ出血しますが数分でとまります。
だいたい絆創膏が貼られるので、家に帰ったらはずしてください。
全ての水いぼをとり終わっても、またでてくることがあります。
治療の後、とくに生活の制限はありません。
3.液体窒素をあてる方法
綿棒の先に液体窒素をつけたものを、ちょんちょんと水いぼ1つ1つにあてていきます。冷たすぎてピリピリと痛い感じがあります。
つまんでとると傷が残りやすい顔、毛が生えていてつまみにくい頭皮に水いぼがある場合はこの方法が多いです。
1度あてるだけで水いぼが消えるわけではありません。
何度か皮膚科に通って徐々に治っていきます。
数か月で治ることもあれば、1年近く通っている子もいます。
治療の後、とくに生活の制限はありません。
まとめ
私個人的にはつまんでとってしまう方法が1番おすすめです。
子供が嫌がるのをみて、とることをためらってしまうお母さん、お父さんもよく見かけるのですが、増えすぎると本人がもっと辛くなってしまいます。
学校でブツブツがあると言われたり、兄弟間でうつってしまったり、デメリットが大きいんですね。
それに、今では麻酔のテープを使用するようになったので痛くないんです。少しひっぱられる感じがあるくらいですね。
けれど、子供によって性格は様々。
極度の病院嫌いの子供は暴れてしまうこともあります。
暴れてしまうと安全にとることができなくなってしまいます。
治療方針はお子様の性格とお母さん、お父さんの意向を踏まえて選んでみてくださいね。
患者さんからよくある質問
Q1.塗り薬では治らないですか?
A1.
水いぼに効く薬ってないんです。液体窒素の方法も直接ウイルスをやっつけているわけではありません。水いぼができている部分の細胞を壊すことで、体に「異物ができてますよー」と気づかせてあげるという治療方法なんです。
気づいた人から治っていきます。それが、水いぼに対する免疫力がついたという状態ですね。
Q2.水いぼを全てとった後も、またでてくるのはなぜですか?
A2.
水いぼに感染直後は、体が感染していることに気づいていない状態です。
つまんでとることをきっかけとして、体に気づかせてあげるという方法ですが、全部とったあとも免疫力がついていなければ、またでてきてしまうのです。
Q3.水いぼはどのような過程で治りますか?
A3.
ピンセットでとった場合は、とった痕の傷が治って終了です。
液体窒素や自然治癒の場合は、水いぼ自体にかゆみや赤みがでてくるのが良いサインです。体が治そうとするときの免疫反応といいます。その後、平らになって何もなくなったら終了です。
Q4.ペンレステープ(麻酔テープ)を家で貼ってくるように言われました。どうやって貼ったらいいですか?
A4.
封を開けると、1枚のシールになっています。
ハサミで水いぼの大きさに切ってください。
台紙をはがして水いぼが真ん中にくるようにテープを貼ります。
剥がれると麻酔が効いてこないので、上から市販の絆創膏を貼りましょう。
水いぼとペンレステープの比率はこんな感じで、テープが大きすぎると空気が入ったりしわがよったりするのでだめです。小さすぎても、つまんでとるときに周りの皮膚が痛くなるためだめです。
あとは1時間~1時間半くらいで麻酔が効いてきます。